アイドルというのは本来蔑称だったと聞いている。

wikipediaを見てみると、アイドルというのは本来、形の存在しない神に対して形を与えて(しまったために、形の存在しない神ではなく)、形そのものを信仰した、という歴史があり、その『形』をアイドルと呼んでいた・・・というようなことが書かれている。

そのため、当初の使われ方も、『もっと上手いやつはいくらでもいるのに』という皮肉が込められた上での『人気者』を表現する言葉として使われていた。

さらにウィキペディア先生に偶像について尋ねてみると、ユダヤ教における偶像崇拝の禁止について、ちょっと考えさせられることが書かれている。
要するに、人間は目に見えるものにとらわれてしまう生き物だから、どんな形であっても像を作ってはならない。
像を作った瞬間に、人はそれにとらわれてしまう。
祈るときにもそれを意識せずにはいられないし、他のものを見た瞬間に、それと比べずにはいられない。
だからこそ、作ることそのものを禁止している。
意訳だが。

話が飛ぶが、だからこそ、踏み絵という、信仰をあぶり出す方法が機能したのだろう。
一度でも自分の信仰心を裏切って、一時的にでも、なかったこととして、踏んでしまったら、おそらくはその人は、祈るたびに自分の裏切りを意識せずにはいられなかっただろうし、もはや自分が祈る資格を失ったと感じただろう。
そうすればもうその人は信仰を失ったも同然だし、逆にそれでも更なる信仰心によって自分の行為が挽回できる、と考える人は、その後も信仰を捨てて保身に走るだろうから、もはや脅威ではない。

非常に残酷ではあるが、うまい方法だなと思う。
考えた人は恐ろしいな。
あるいはまさかその考えが実行されるとは思わなかったのかもしれないが。

さらに話が飛ぶが、そもそも何の話をしたいのかということだが、宗教とアイドルは確かに似ているところがあって、だが、そのスパンは非常に隔たりがある、ということだ。
一体何が宗教にそこまでの信仰を与えるのだろうか・・・?
という疑問について、である。
宗教というものを全く知らず、理解など及びもしていない自分にわからないのは当然なのだが、原動力というか、一体どうやって信仰を一生にわたって維持するのだろうか・・・
それが全くわからない。
なんでなんだろう。
アイドルというものを持つことそのものがアイドルの寿命の短さの原因なのだろうか?

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